●食事療法
これは、糖尿病治療の基本であり、これなくしては治療の成功はありえません。各人の年齢、性別、標準体重、体格などから、その人の日常社会活動を維持するのに必要な総エネルギー量と、適正な栄養素配分を決めたのが糖尿病食で、これは、患者でない人にとっても理想的な健康食といえます。
日本糖尿病学会の『糖尿病食事療法のための食品交換表』にしたがって、献立、秤量、盛り付けなどを栄養士の指導を受けながら、毎日の生活の中で実践していくことが大切です。
具体的には標準体重の算出をします。いろいろな計算式がありますが、最近では、次のようなWHO方式がよく用いられます。
身長(m)×身長(m)×22 (男)
身長(m)×身長(m)×21 (女)
たとえば、身長162センチメートルの場合は、
男性なら1.62×1.62×22=57.7kg
女性なら1.62×1.62×21=55.1kg
となります。
ふつうのデスクワーク程度の仕事の人や主婦では、この標準体重に30をかけると必要カロリー数が算出されます。標準体重をオーバーしていて、減量する場合は、25をかけます。前述の男性では、57.7×30で1730キロカロリーないし57.7×25で1440キロカロリーとなります。
日常の活動を支えるために必要カロリーをバランスよくとるのが原則で、少なすぎる食事は栄養失調をきたしますし、絶食療法は糖尿病を悪化させますので、してはならないことです。
→治療 →食事療法
→運動療法 →薬物療法
|