2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)
Non-insulin-dependent Diabetes Mellitus(NIDDM)
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どんな病気か
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インスリン非依存型糖尿病は、インスリンの効き目がおちている状態で、インスリンが完全に欠乏しているわけではありません。食事をして血糖が上昇しているのに、インスリンが適切に分泌されない、インスリンの作用に抵抗する機構が細胞の中ではたらいているなど、様々な原因が考えられます。
大人におこる糖尿病のほとんどはこのインスリン非依存型糖尿病で、たんに糖尿病といった場合はこの糖尿病のことをさします(以後インスリン非依存型糖尿病のことを「糖尿病」と表記します)。
かつては、子どもには少ないと考えられていましたが、学校健診で尿糖検査が行われるようになって、この糖尿病の子どもが多く見つかるようになりました。尿等検査を受けた子ども10万人あたり5~6人の割合で、この糖尿病の子どもが見つかっています。
日本の子どもの糖尿病は、女子は低年齢で発症し、男子は中等度以上の肥満が関係して発症する傾向があります。
この糖尿病と肥満との間には、明らかな因果関係があります。日本人の栄養摂取量の増加いつれて、子どもの肥満が増え、それにつれて子どもの糖尿病の発生頻度も増加しています。
また、この糖尿病は、発症しやすい遺伝的な体質が関わっておこることが多く、肥満は、発症を促す因子の1つになります。 ミトコンドリア(エネルギーを発生させる細胞中の小器官)やグルコキナーゼ(ぶどう糖の代謝を仲立ちする酵素)などの遺伝子の変異でおこる単一遺伝子病の糖尿病もありますが、ごく一部で、大部分は糖尿病になりやすい多くの遺伝的な要素が関係しておこる多遺伝子病だといわれています。
→インスリン非依存型糖尿病 →症状
→検査と診断 →治療
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