表1 糖尿病性腎症の病期分類
病期
臨床的特長
病理的特長
治療法
第1期
(腎症前期)
尿たんぱく(アルブミン)
:正常ときに高値
GRF(Ccr):正常
びまん性病変:なし〜軽度 血糖コントロール
第2期
(早期腎症)
微量アルブミン尿:正常
GRF(Ccr):正常ときに高値
びまん性病変:軽度〜中等度
結節性病変:時に存在
厳格な血糖コントロール
降圧 治療※
第3期−A
(顕性腎症前期)
持続性たんぱく尿
GRF(Ccr):ほぼ正常
びまん性病変:中等度
結節性病変:多くは存在
厳格な血糖コントロール
降圧 治療・たんぱく制限食
第3期−B
(顕性腎症後期)
持続性たんぱく尿(1g/日以上)
GRF(Ccr):低下(約60ml分以下)
びまん性病変:高度
結節性病変:多くは存在
降圧治療・低たんぱく食
第4期
(腎不全期)
GRF(Ccr)
:著しい低下(血清クレアチニン上昇)
末期腎症  降圧治療・低たんぱく食
透析療法導入
第5期
(透析療法期)
透析療法中   透析療法・腎移植
※第2期では正常血圧者でもときに血圧が上昇することがあり、また微量アルブミン尿に対して一部の降圧役の有効性が報告されている。
(資料/日本腎臓学会誌:腎疾患患者の生活指導・食事療法に関するガイドラインを一部改変)



表2 代表的な近位尿細管疾患
■ファンコニ症候群
 特発性ファンコニ症候群、遺伝性ファンコニ症候群、
 二次性ファンコニ症候群
■アミノ酸尿症
 シスチンおよび二塩基性アミノ酸尿症、
 中性アミノ酸尿症、イミノグリシン尿症
■腎性糖尿
■リン酸尿症
 ビタミンD抵抗性くる病、ビタミンD依存性くる病、
 腫瘍性低リン血症骨軟化症
■偽性副甲状腺機能低下症(T型、U型)
■近位尿細管性アシドーシス
■尿酸輸送の障害